ごあいさつ・理念・基本方針

済生会熊本福祉センター開設20周年式典・祝賀会を終えて

 2024年度は、当センター開設20周年を記念して記念誌作成、20周年記念フェア秋祭り、記念グッズ制作、紹介動画制作、20周年記念講演会開催など様々な取り組みを行いました。締めくくりは、標題の通り2025年1月18日に開催しました式典並びに祝賀会です。ホテル日航熊本に於いて、潮谷全国済生会会長、炭谷全国済生会理事長をはじめとして、ご来賓及び幹部職員合わせて約100名の出席を得て執り行ったものです。式典の際のご挨拶を一部抜粋して当センターのご紹介に代えさせて頂きます。

 済生会熊本福祉センターは、2004年に熊本市の斡旋並びに要請を受け、経営難に陥った前法人から六つの事業と約90名の職員をお引き受けしました。この経営移譲は、熊本病院の出資により実現したものであります。当時、熊本病院は2002年に6階建ての健診センターを新築、2003年には経営難で廃止寸前の国立三角病院を国から引き受けるなど多額の資金が支出される中、相当な覚悟を持って決断されました。この福祉を引き受けることによって、済生会の基本方針である医療、保健、福祉の三本柱が熊本県支部として確立したことになります。開設に関われた当時の須古元院長、前院長の副島熊本県支部長、そして神奈川県済生会前支部長であり当時の正木副院長兼事務長をはじめとした病院幹部の方々には改めて感謝するとともに敬意を表する次第です。

 さて、当センターでは20周年目の各事業を第三の創業として位置付け、取り組んでおります。第一の創業は、須古修二先生が所長として着任された2004年です。当時は、日本の障がい福祉の転換期でありました。2003年の支援費制度の導入により戦後60年近く続いた措置制度が廃止され、契約制度へと大きく舵が切られた時代です。福祉サービスを受ける利用者が事業所を選ぶという仕組みが始まったのです。その後、2005年に障がい者自立支援法、2012年に障害者総合支援法が成立し、それぞれ翌年に施行されました。

 当センターの事業も改正に合わせ、通勤寮をグループホームに移行させるなど数々の改革が行われました。また、時を同じくして当センターの主事業であった葛切り工場及び春雨工場のお取引先が経営難に陥ったため、急遽クリーニング工場並びに野菜のカット工場に事業転換されました。これは、利用者の働く場所を確保すると同時に職員を引き続き雇用するため熊本病院の支援を受け実施されたもので、当時は大変ご苦労をされたようです。この転換の時機を第二の創業と位置付けております。

 第三の創業は、20周年と重なったまさに今です。一昨年から昨年にかけて食品加工棟の建築、クリーニング工場の大規模改修及び全設備の更新、グループホーム新築のための土地の確保、全事業所のシステム化、人事制度改革など20年、30年先を見据えた取り組みを職員一丸となって進めております。

 現在、当センターは、職員約210名で八つの事業を展開しており、地域に無くてはならない存在となっていると自負しております。これも20年前に譲受した際に優秀な職員が残り、頑張っていることと済生会及び当センターの理念に共感し新たに入職した職員が若い力で支えてくれているお陰と感謝しているところです。今後もご来賓の皆様並びに地域の皆様のご期待に沿えるよう精進してまいりますので引き続きご支援頂きますようお願い致します。

2025年2月

済生会熊本福祉センター所長

宮川 栄助

理念

一人ひとりを尊重し、共に生きる社会の実現をめざします。



基本方針

1.ライフステージに応じた自立を支援します。

発達の芽を育む認定こども園をはじめ、障害のある人は子どもから成人まで、療育や就労・生活支援を通して、一人ひとりのライフステージに応じた自立を支援します。

2.専門性と施設機能を活かし、地域社会に貢献します。

認定こども園、児童発達支援センター、就労継続支援事業、福祉相談支援事業、地域生活定着促進事業など「済生会熊本福祉センター」の多様な施設の専門性と機能性を活かし、福祉を通じて地域における共生社会の実現に貢献します。

3.利用者主体の福祉を実践します。

利用者の方が個々の能力を活かして自己実現が図れるよう、一人ひとりを尊重した利用者主体の福祉を実践します。